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Internal medicine内科

内科は頻度の多い循環器、消化器、呼吸器疾患の他、膠原病、神経、腎臓、血液、内分泌疾患まで幅広く対応する診療科目です。
代表的な内科の疾患としては以下のようなものがあります。

かぜ

かぜ

風邪は鼻や喉に生じる感染症のことで、その多くはウイルス感染です。原因ウイルスは、ライノウイルス、アデノウイルスなど200種類以上あると言われています。通常の風邪のウイルスで肺炎になることはほとんどありません。典型的な風邪症状としては、のどの痛み、鼻水・鼻づまり、くしゃみ・せき、発熱、頭痛などが挙げられます。ウイルス感染によって引き起こされた風邪には細菌を倒す働きのある抗生物質は効かず、基本的には自分の体の自然治癒力で治すしかありません。たっぷりと休養、保温、栄養をとりましょう。また日頃から予防としてうがい、手洗い、充分な睡眠、規則正しい食生活を心掛けましょう。

現在問題となっている新型コロナウイルスは初期には風邪と同様の症状が出現するため見極めが困難と言われています。新型コロナウイルスの流行地域や流行があったイベントに参加された方、風邪症状が4日以上続く方、もしくはご妊娠や基礎疾患があって熱が2日以上続き呼吸・全身状態が悪化した方は、受診する前にまず電話でご相談ください。

インフルエンザ

インフルエンザは風邪に似た病気でどちらもウイルスを病原としていますが、ウイルスの種類が違います。また、咳、喉の痛みだけでなく、40度近い高熱や頭痛、関節の痛み、強い倦怠感といった風邪よりも重い症状が全身に現れます。風邪では特効薬がないのに対し、インフルエンザでは早期(発症から48時間以内)に適切な診断・治療を行うことにより症状が軽く、短くすみます。ワクチン接種による予防効果があることも風邪と異なる点です。ウイルスは毎年変化して新しい型が登場しますから、インフルエンザワクチンの予防注射は毎年受けておく必要があります。お子さまは2回、成人は1回の予防注射が必要です。毎年暮れごろから春先にかけて流行するので、その前に済ませておくのが良いでしょう。注射の効果が出るのに半月くらいは必要です。効果は5カ月くらい続きます。

脱水症

脱水症

私たちの体のほとんどは、体液と呼ばれる液体で満たされています。その量は、お子さまでは体重の70-80%、大人では60%、お年寄りでは50%にもなります。風邪やインフルエンザ、急性胃腸炎や熱中症などによる発熱、嘔吐、下痢で、体から体液が失われて日常活動や生命維持活動に障害が生じた状態のことを脱水症と呼びます。脱水症の症状はその程度により様々です。軽度ではめまいやふらつき、中等度では頭痛や悪心、高度では意識障害や痙攣がおきます。また、中等度以上では汗や尿の量が減少して、体温が高くなります。重度では、全身の臓器血流が減ると臓器不全などを引きおこしショック状態となり、命に関わるような重篤な状態になる恐れがあります。従って、脱水症は早期に発見して早期に適切な治療を受けることが大切です。

経口摂取が可能ならば、水分を口から摂ります。このとき糖分を一緒にとると腸からの吸収がよくなり、エネルギー補給にもなります。胃腸炎などが原因となる嘔吐・下痢時の水分補給には、水分・塩分・糖分がバランスよく含まれている経口補水液が適しています。経口補水液では「OS-1(オーエスワン)」などの市販品があります。水やお茶、スポーツドリンクやイオン飲料を飲ませ続けると体内の塩分濃度が下がり、低ナトリウム血症を引き起こすことがあります。スポーツドリンクやイオン飲料などは糖分が多くナトリウム、カリウムといった塩分が少ないため、嘔吐・下痢時の水分補給には不適切です。嘔吐を繰り返していても、その間に少しずつこのような経口補水液を飲ませることが大切です。またその間も食事を制限する必要はありません。無理をする必要はありませんが、少しでも食べられる状態なのであれば、食べることによって病気で消耗した体力が早く戻るといわれています。

高血圧

高血圧とは安静状態の血圧が慢性的に正常値よりも高い状態を言います。正常より高い血圧とは診察室血圧140/90mmHg以上、家庭血圧では135/85mmHg以上を指します。血圧が高い状態が続くと血管の壁に圧力が掛り、その結果血管を傷めて次第に血管が硬くなり動脈硬化へとつながります。動脈硬化が進むと脳卒中や、狭心症や心筋梗塞といった心疾患を引き起こす可能性が高くなります。また慢性腎臓病(CKD)や血管性認知症の発症のリスクを上昇させることも明らかになっています。

高血圧の原因は特定されていませんが、遺伝的要因と食生活(塩分の多い食事)や嗜好(喫煙・飲酒)、運動不足や精神的なストレスなどの環境的要因などが様々に重なって引き起こされると考えられています。

2016年国民健康・栄養調査によると、我が国の高血圧(収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上、または降圧薬服用中)有病率は40~74歳で男性60%、女性41%、75歳以上では男性74%、女性77%と、4人に3人が高血圧と言われています。高血圧かどうかの評価はご自宅でも二の腕に巻くタイプの自動血圧計さえあれば簡単にできます。2019年高血圧治療ガイドラインでは、診察室血圧よりもご自宅で測定する家庭血圧による診断を優先しています。ご高齢の方でご自宅に血圧計がある方は、ぜひご自宅でも血圧を測ってみてください。
高血圧の治療は生活習慣の修正と高圧薬による薬物療法ですが、当院ではこれらの複合的な指導と治療により高血圧の治療にあたります。お心当たりのある方は是非ご相談ください。

狭心症、心筋梗塞

狭心症、心筋梗塞

心臓は筋肉(心筋)の塊でできたポンプで、休むことなく全身に血液を送り出しています。心筋がしっかり働くためには酸素やエネルギーを多く含んだ血液が必要で、これは心臓の表面を走行する冠動脈によって運ばれます。
狭心症とは、運動や労作など心筋が活発に働かなくてはならないときに、なんらかの原因で冠動脈が狭くなることで十分な血液を供給できなくなり、一時的に心筋が血液不足になった状態です。このような状態になると、胸痛、胸の圧迫感といった症状が現れます。これらの症状は15分も経てば消えていきますが、心筋梗塞を起こす一歩手前の危険な状態です。原因の多くは動脈硬化ですが、正常な冠動脈が一時的にけいれんして狭心症を起こすこともあり、これを冠攣縮性狭心症と言います。

冠動脈が完全にふさがり心筋への血液が長時間途絶えると心筋は壊死を起こします。この状態が心筋梗塞です。壊死した心筋はもう元には戻りません。狭心症と心筋梗塞との大きな違いは、心筋が壊死を起こすか否かです。心筋梗塞は致死的な疾患ですのでその前段階である狭心症の状態か、それよりももっと早い段階で発見し治療することが重要です。
心筋梗塞の典型的な自覚症状は、階段を急いで昇ったり重いものを持ち運んだりするなど、体に負担がかかったときに生じる左側の胸部痛(圧迫感や絞扼感)や息切れです。痛みは肩やあご、みぞおちまで波及(放散)することもあります。胸痛は30分以上続き、多くの場合冷や汗を伴います。さらに呼吸困難、意識障害、吐き気を伴う時は重症の可能性もあります。
早期発見の検査方法には、心電図、運動負荷心電図検査(心電図変化を誘発する検査)、心筋シンチグラフィー、冠動脈CTやMRI、冠動脈造影検査などがあります。治療法には、内服治療、カテーテル治療、バイパス手術などがあります。カテーテル治療とは、バルーンやステントと呼ばれるもので冠動脈の狭い部位を拡張させる治療法です。バイパス手術は、自身の胸や手足の動脈、または静脈を冠動脈の狭い部位の先に縫合して血液を確保する治療法です。どの治療法がいいのかは、狭窄病変の程度、形態や範囲、年齢や他の合併疾患などを考慮して選択されます。

不整脈

筋肉の塊である心臓の動きは、電気信号によってコントロールされています。正しい心臓の電気信号は、発電所である洞結節(どうけっせつ)から規則的に発生し、心臓の上側にある心房という部屋全体に行き渡ったあと、房室結節(ぼうしつけっせつ)を通過して心臓の下側にある心室という部屋全体を興奮させます。落ち着いている時には40~80回/分で規則正しく電気信号が流れますが、緊張したり運動をしたりすることで回数は増加します。電気信号が正常な状態を脈が整っている「整脈」といいますが、電気信号が乱れた状態を「不整脈」といいます。不整脈は脈が遅くなる徐脈と、反対に速くなる頻脈に分けられます。

徐脈性不整脈
洞結節が弱る「洞不全」と、心房から心室に伝わりにくくなる「房室ブロック」の2つが代表的です。脈が遅くなると身体の疲れやすさや息切れを感じたりします。また3秒以上心臓が休むと脳への血流が止まってしまうので意識を失う可能性があります。疲れやすさや失神は放っておくと危険です。洞不全、房室ブロックともに有効な薬はなく、必要があれば機械的に脈を作り出すペースメーカの植え込みが行われます。
頻脈性不整脈
1拍だけ脈が乱れる「期外収縮」のような軽いものから、完全に乱れた電気信号になる「細動」までさまざまな種類があります。具体的には、心房で生じる心房細動や心房頻拍、心室で生じる心室細動や心室頻拍などが挙げられます。軽い不整脈では無症状か、ドキドキとした動悸を感じる程度ですが、最も重度の心室細動では突然死に至る可能性があります。主な治療法には、薬物療法と、原因となっている部分を焼き切るカテーテルアブレーションがあります。また、命に関わる不整脈が起きた人や、起こる可能性が高い人には、突然死予防のために植え込み型除細動器(ICD)を植え込むことがあります。

急性胃腸炎

急性胃腸炎とは、ウイルスや細菌に感染することによって腹痛や嘔吐、下痢などの症状を起こす病気です。特効薬はありませんが、多くは長くても2週間以内に自然に治る病気です。子どもに見られるロタウイルスや、食中毒として有名なノロウイルスは感染力が強く、患者様の便や吐いた物と一緒に排出されたウイルスが人から人へと感染していきます。ロタウイルスは冬から4~5月頃までが、ノロウイルスは11月頃から冬にかけてが流行のピークです。下痢止めを使用してウイルスの排泄を止めてしまうとかえって病状が悪化することもあるので、治療は整腸剤などお腹の調子を整える薬が中心になります。また、嘔吐や下痢の時には脱水症に注意が必要で、脱水症を予防するため失われた水分と塩分をバランスよく補うことが大切です。上の脱水の章をご参考ください。

胃・十二指腸潰瘍、ピロリ菌感染症

胃・十二指腸潰瘍、ピロリ菌感染症

胃・十二指腸潰瘍は、ピロリ菌感染症、ストレス、薬剤(ステロイド、アスピリン等)などが原因で発症することがあります。多くの場合、みぞおち周囲の痛みを伴い、食欲不振、悪心・嘔吐、吐血、黒色便、体重減少、貧血などの症状があります。大量の吐血・下血があった場合や、夜間に腹痛で覚醒する場合、慢性的に貧血を認める場合などは、積極的に上部消化管内視鏡検査を行います。ピロリ菌感染症は、胃・十二指腸潰瘍の最大の原因だと言われています。ピロリ菌感染は、内視鏡検査や尿素呼気試験、便の抗原検査、血液の抗体検査などを組み合わせて判定し、ピロリ菌感染症と診断された場合、除菌療法を行います。喫煙も胃・十二指腸潰瘍の原因の一つですが、ピロリ菌を除菌する際に喫煙をしていると除菌率が落ちることも分かっています。ピロリ菌のチェックをご希望の際には当院にご相談ください。

便秘

便秘は成人のみでなく、小児においても頻度の多い症状の一つです。一般的に排便回数が1週間に3回以下の場合や、排便時の痛みや硬い便がある場合、トイレが詰まるほどの大きな便が出たことがある場合などは慢性便秘症の可能性があります。原因としては、毎日の生活習慣、腸や骨盤底の働きの異常、全身の病気、薬など様々です。食物繊維の摂取量が不足すると便が少なくなり便秘になりやすくなります。また体を動かすことが少ないと腸の蠕動運動が不活発になり便秘になります。まずは食事や運動などの生活習慣を見直しましょう。食物繊維はサプリメントとして摂ることも簡単で効果的です。運動も散歩や買い物の際の歩く距離を伸ばすような、毎日続けられることから始めてみましょう。それでも便秘が治らない場合は下剤を必要な時だけ最小限に服用します。習慣的に服用してしまうと薬によってはだんだん効かなくなることがあります。様々な便秘薬の内服治療を行っても改善しない場合は、消化管の構造や機能の問題、腫瘍、神経系の障害などの可能性もあるため、当院にぜひご相談ください。

慢性腎臓病

慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)は、慢性(3カ月以上)に経過するすべての腎臓病を指します。初期には自覚症状が出現することはほとんどありませんが、進行すると以下のような症状が出現します。

  • 尿量の変化夜間の尿が増え、トイレに行く回数も増える。朝の尿の色が薄く無色になる (末期腎不全まで進行すると尿が作られなくなり、尿量が減ります)。
  • 尿毒症疲労感、吐き気、食欲不振、かゆみ、頭痛、動悸、息切れ、脈の乱れ、呼吸困難など(進行するとけいれんや意識障害が起こる)。
  • その他むくみ、高血圧、貧血、骨がもろくなるなど。

CKDは蛋白尿や腎臓の働きを示す糸球体濾過量が60mL/分(健康な人の60%)未満に低下している状態です。わが国の成人の8人に1人、1330万人がCKD患者であると推定されており、新たな国民病ともいわれています。CKDになると心筋梗塞や脳卒中などを合併することが多くなります。また透析療法が必要な慢性腎不全(尿毒症)に進行しないように注意が必要です。透析治療が必要になった患者様の主な原因疾患は多い順に、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、高血圧に起因する腎硬化症などです。とりわけ、近年は高齢化によって糖尿病性腎症と高血圧に伴う腎硬化症が増えています。

治療はCKDの原因となった疾患(糖尿病や高血圧など)の治療を行うことが優先です。腎機能は一時的に上向くことはありますが、基本的にはある一定のレベルまで悪化してしまうと、失われた腎臓の機能が回復する見込みはほとんどありません。そのためできる限り腎不全の進行のスピードを抑え、少しでも透析療法への移行を遅らせることが治療の目的になります。まずは肥満気味であれば減量、喫煙者であれば禁煙など生活習慣の改善、減塩(6g/日未満)による厳格な血圧コントロール(130/80mmHg以下)、タンパク制限などの食事療法を行います。それでも十分な成果が得られない場合には、薬による血圧、血糖、血中脂質のコントロールが必要です。進行や症状を抑制するためには、薬物療法による貧血の是正、アシドーシスの対策、電解質管理、経口吸着剤による尿毒素対策なども効果的です。しかしこれらの治療にもかかわらず、腎機能の低下がさらに進んでしまうと透析療法か腎移植が必要になります。

糖尿病

糖尿病

人の体はたくさんの細胞から成り立っていますが、この細胞が働く為のエネルギー源がブドウ糖(血糖)です。糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血液中のブドウ糖を細胞の中に取り入れ血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。しかし、このインスリンの量が不足したり、働きが悪くなったりすると、ブドウ糖が細胞内に取り込まれなくなり、血糖値が高くなってしまうのです。

血糖値が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に狭心症や心筋梗塞といった心臓病や、腎不全、失明、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡などをおこすことがあります(糖尿病の急性合併症)。また普段から血糖が高い状態が続くと、のどが渇く、尿が多い、傷が治りにくい、感染症にかかりやすい、疲れやすい、集中できないなどの症状が表れます。腎不全が進んでしまうと人工透析が必要になることもあり、生活が制限されます。
糖尿病の治療は血糖値をコントロールして合併症を起こさないようにし、健康寿命をのばすことが目的です。血糖値をコントロールするには、まず食事、運動が大切ですが、それでもコントロールが難しい場合には薬による治療があります。当院では薬による糖尿病治療のほか、看護師が糖尿病の生活、食事指導を行い一緒にサポートしてくれます。

高尿酸血症・痛風

高尿酸血症・痛風は生活習慣病の一つで、尿酸の代謝異常により血液中の尿酸の値が上昇した状態です。肉や魚、野菜などに含まれる旨み成分であるプリン体が体内で分解されて尿酸が生成されますが、この尿酸が作られすぎたり、うまく体外に排出されなかったりする状態が高尿酸血症です。尿酸値が高いだけでは症状は出ませんが、尿酸が増え血液に溶けきれなくなって関節内や尿の中に結晶の塊として出てくると様々な症状が出てきます。突然関節が腫れて激しく痛むのが痛風発作です。足の親指の付け根に多いですが、足首や膝、肘、指などの関節に出ることもあります。尿に尿酸の結晶が出ておしっこの通り道が詰まる尿管結石は猛烈な痛みが出ます。痛風、尿管結石は一時的な症状で治まってしまうこともありますが、慢性化すると腎障害、高血圧、心血管疾患などの重大な合併症が起こる場合があります。
 プリン体は、お酒やレバー、エビ、いわし、かつお等の魚介類などに多く含まれるので摂りすぎには注意が必要ですが、食事療法で改善するのはおよそ3割ほどです。痛風発作の既往や、尿酸値が8.0mg/dl以上で肥満、高血圧症、脂質異常症、虚血性疾患、糖尿病などがある場合、もしくは尿酸値が9.0mg/dl以上の場合には薬物治療を考慮します。

脂質異常症

脂質異常症

コレステロールには善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)があり、HDLは細胞内や血管内の余分な脂質を肝臓に戻す働きがあるため、LDLを減らすことに役立っています。以前は血液中にLDLや中性脂肪が増え動脈硬化のリスクになる状態を「高脂血症」と呼んでいましたが、HDLが少なすぎても同じように危険な状態なので、2007年に(1)LDLの値が高い、(2)中性脂肪の値が高い、(3)HDLの値が低い状態をまとめて「脂質異常症」と言うように変わりました。脂質異常症の主な原因は食生活(カロリー過多)や嗜好(喫煙・飲酒)過多、運動不足、遺伝などが考えられています。近年、ライフスタイルの欧米化が進み、脂質異常症と診断される人が増えてきました。
脂質異常症は、それだけでは特に症状はありませんが、血管の中で静かに動脈硬化と呼ばれる変化が起こります。動脈硬化が進行すると全身の動脈が硬くなり、血圧が上がったり、次第に血管が狭くなり、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血の発症につながります。

脂質異常症の治療の目的は、そのような合併症を起こさないようにすることにあります。治療としては、食事療法・運動療法・薬物療法が中心となります。とりわけ、中性脂肪の値が高い場合や、HDLの値が低い場合は、食事療法・運動療法である程度の改善が期待できます。しかしそれで十分ではない場合には、薬物療法の適応となります。一方、LDLの値が高い場合、コレステロールは食事から体に取り込まれる以外に、肝臓など体内で合成されるケースも多いため、食事療法で改善しないこともあり、その際は、薬物療法が必須となります。症状がないうちから予防、治療を始め、生涯続けられるよう、まずは生活習慣の工夫から始めてみてください。

脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)

脳卒中には、脳の血管が詰まって起こる脳梗塞と、脳の中や表面の血管が破れて起こる脳出血およびくも膜下出血があります。
このうち脳梗塞は、脳の血管が動脈硬化によって狭くなって起こる脳血栓と、心原性脳塞栓症といって、心房細動などによって心臓の中にできた血のかたまり(血栓)が脳の血管に流れて詰まる脳塞栓の二つのタイプがあります。脳梗塞が起きるとその先の血管に血液が送られず、脳細胞に必要な栄養分や酸素が行き渡らなくなります。その結果脳細胞は部分的に死滅して、半身の運動麻痺や感覚障害、言語障害などさまざまな障害が起こってきます。脳梗塞後の後遺症を最小限に食い止めるために少しでも早く体が出すサインを見つけて、いち早く治療を開始することが大切です。脳梗塞の内科的治療では、血液の固まりを溶かす薬、脳を保護する薬、脳のむくみや腫れをおさえる薬、血液の固まりができるのをおさえる薬が使われます。近年血栓溶解薬の一つであるt-PAを使った治療も注目されています。血栓を溶かす薬は脳梗塞が発症して3時間以内に投与しないと効果がないため早期発見、早期治療が非常に重要です。

くも膜は脳の外側を覆っている脳と脳脊髄(のうせきずい)液全体を包んでいる膜で、くも膜の内側の液体がたまっているスペースがくも膜下腔です。このスペースに出血が起こるものがくも膜下出血と呼ばれます。その原因の8割程度は脳動脈瘤という脳の動脈がこぶ状にふくれたものの破裂です。症状は出血量によって異なり、単なる頭痛と吐き気から、意識障害、心肺停止までとかなりの差がみられます。また出血後、血液による脳への圧迫や、酸素不足によって脳細胞が部分的に死滅し、その場所に対応してさまざまな障害や後遺症が残ることがあります。死亡率は5割以上といわれ、命が助かった人でも高い確率で後遺症を残す可能性があります。また、再出血を起こす確率も高く、早期の発見と治療が重要になります。

関節リウマチ

関節リウマチは、関節の腫れや痛みを起こしそののち変形をきたす病気です。主に指の第二関節や手首、膝関節などで起こりますが、肺、腎臓、心臓などの内臓を侵すこともあります。人口の0.4~0.5%、30歳以上の人口の1%にあたる人がこの病気にかかるといわれています。どの年齢の人にも起こりますが、30歳代から50歳代で発病する人が多く、男性より女性に多く認められます(約3倍)。完全に病気の原因がわかっているわけではありませんが、患者様の免疫系(細菌などから体を防御するシステム)に異常があることはよく知られています。このため遺伝子の何らかの異常や、感染した微生物(ウイルスや細菌)、タバコの影響、あるいはこれらの組み合わせによって起こるのではないかと考えられています。この免疫系が異常に活動する結果として、関節内に炎症反応がひきおこされ、関節の内面を覆っている滑膜細胞の増殖が起こり、痛みや腫れを起こし、軟骨・骨の破壊が進んでいきます。
関節リウマチでは以下の症状が見られます。

  • 朝起きたときに、関節のこわばりが15分以上あり、その状態が1週間以上続く。
  • 手指の関節や手首・足首の関節が腫れ、その状態が1週間以上続く。
  • 複数の関節が腫れ、その状態が1週間以上続く場合。

現在関節リウマチは、早い時期に見つけ、早い時期に適切な治療を始めることで関節の変形や骨の破壊を防ぐことができ、生活の質や寿命、合併症が改善するる可能性が高まります。関節リウマチの治療は内科の中で最も進歩の著しい領域でもあります。上記の症状が見られる場合は当院に早めにご相談ください。